横浜市、次世代太陽電池で実証実験 桐蔭学園・東急と

横浜市は9日、桐蔭学園(横浜市)や東急などと新型太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の実証実験を実施すると発表した。市は同日、桐蔭学園と連携協定を締結した。新型電池は製造コストが安価で、曲げられるほど薄く、雨天など弱い光でも発電できるのが特徴で、次世代の太陽電池と期待されている。脱炭素社会の実現に向け、実用化を後押しする。
11日には市と桐蔭学園、東急、東急電鉄の4者が、東急田園都市線の青葉台駅(同市青葉区)で実証実験に着手する。東芝製の約700平方センチメートルの大型の新型電池を、直射日光が当たらず人の往来の多い駅改札前に設置。日常生活の空間の中で発電性能などを確認する。
新型電池を開発した桐蔭横浜大学(横浜市)の宮坂力特任教授は「現在は研究室など決まった環境で(性能などを)評価しているが、住空間のなかでどう使えるかを確かめる」と話した。
実験当日は駅で新型電池に関するパネル展示をするほか、近隣の地域交流拠点では新型電池で動く鉄道模型などを展示し、市民への啓発にもつなげる。
今後、企業や家庭を巻き込んだ実証実験、技術に関心のある市内企業とのマッチングなども実施する。9日に記者会見した山中竹春市長は「まち全体が発電所になりうる横浜発の新技術。普及を促したい」と話した。
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