南北線延伸の「品川地下鉄」30年代開業 東京都がルート案

東京都は東京メトロ南北線を白金高輪駅(東京・港)から延伸して品川駅と接続させる「品川地下鉄」構想のルート案を明らかにした。2030年代半ばの開業を目指しており、建設費の総額は約1310億円。東京メトロが同時期の開業を目指す有楽町線の延伸と合わせ、地下鉄の利便性を高める。
17日に港区、18日に品川区で予定する住民向け説明会で都市計画の素案を公表する。白金高輪駅に敷設済みの留置線を活用し、民有地を避けて整備中の都道「環状4号線」などの地下を活用する。区間は約2.8キロメートルで、うち都市計画の変更区間は約2.5キロメートル。品川駅(仮称)は国道15号の地下にホームを新設する。
白金高輪駅からは都道「目黒通り」の地下を走り、南東に方向転換して環状4号の地下を品川に向かう。南北線の白金台、都営浅草線の高輪台と既存駅の近くを通るが、途中駅は設けない。既存路線と地中の深さが異なり、乗り換えの利便性が悪いためだ。羽田空港やリニア中央新幹線の結節点となる品川までの所要時間短縮を優先する。
東京メトロ各線を運行する東京地下鉄は3月、国土交通相から南北線延伸と有楽町線延伸(豊洲―住吉)の事業許可を得ている。有楽町線の延伸部分も開業時期は2030年代半ばを目指しており、建設費は約2690億円。
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