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豆腐残さ再利用を後押し ヤスジマのおから乾燥機

Tech&Unique

豆腐の製造過程で発生するおからは産業廃棄物として処理されるケースが多い。短時間で腐ってしまうからだ。保存できるよう乾燥させる機械を開発・販売するのがヤスジマ(石川県白山市)だ。ボイラーなどを手掛ける機械メーカーだが「おから乾燥機では7~8割がうちの機械を使う」(安島勲社長)という。

おからの含水率は75%程度という。これを乾燥機の中に入れ、高速回転の羽根でかき混ぜ、熱風を吹き付ける。水分はすぐに蒸発し、30秒ほどすると、さらさらした状態になる。1トンのおからが、200キログラム程度になる。

顧客の要望に応じて処理能力を変える。1時間に1.5トンのおからを処理する機械で価格は5000万円程度だ。乾燥おからは食品原料や家畜の飼料、猫のトイレ用の砂などに使われる。燃料代はかかるが、産廃処理の費用がなくなる利点がある。

最初の機械の開発は1988年。すでに手掛けていた汚泥などの乾燥機を応用した。羽根や熱風の入れ方などの改良を重ねていった。これまで豆腐工場を中心に70台以上を出荷した。安島社長は「お客様からの評価が高いのはランニングコスト。1トンあたり5000円程度で済む」という。

現在、取り組もうとしているのが、乾燥おからを燃料に使うボイラーとのセット販売だ。ボイラーの排熱を乾燥機に戻して燃料に使う。リサイクルトイレットペーパーの工場で、汚泥の乾燥機とボイラーを組み合わせた実績があり、この仕組みを応用する。乾燥おからの販路に心配する豆腐メーカーに導入を働きかける。

海外にも目を向ける。おからは海外でも産業廃棄物として処理しているからだ。すでに米国に1台出荷している。豆腐の消費量が多い中国にも売り込む考えだ。国連が提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」の流れを受け、おからの再生利用の需要が高まるとみる。

1950年、ボイラーや圧力容器のメーカーとして創業。研究開発型の企業で、野菜の鮮度を保つ真空冷却装置、木材に薬剤を染み込ませる装置なども評価が高いという。2021年7月期の売上高は約17億円。安島社長は「海外はほぼゼロ。乾燥機以外の機械を含めて海外の販路を開拓したい」と意気込む。(石黒和宏)

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