静岡県、食肉加工センターの新設検討 輸出など強化

静岡県は食肉加工などを手がける「静岡県食肉センター」を菊川市に新設する検討に入った。県内の既存施設の老朽化を踏まえ、高度な衛生管理施設を導入するとともに、畜産物の輸出促進など販路拡大を強化する。約90億円の建設費を見込み、国に財政支援も要望した。
県内に2カ所あり老朽化が進む既存施設、JA静岡経済連小笠食肉センターと浜松市食肉地方卸売市場を統合する計画だ。衛生管理の質を高めるコールドチェーン(低温輸送網)に対応した最新設備を導入し輸出を増やす。高品質な県産食肉の消費を拡大し、2020年時点で451億円の畜産産出額を25年に547億円まで増やす目標を掲げる。
新食肉センターは25年にオープンさせる計画だ。指定管理者制度を導入し、経営の合理化も目指す。
7月下旬には川勝平太知事が東京都内に農林水産相を訪ね、国の食肉などの流通構造高度化・輸出拡大事業への採択を要請した。約40億円の財政支援も求め、整備を本格化させる方針だ。