三菱UFJ銀行や中国銀行など、牛ふん発電に協調融資

三菱UFJ銀行や中国銀行、笠岡信用組合(岡山県笠岡市)などは笠岡湾干拓地で飼育されている牛のふんを原料にしたバイオガス発電所の建設費用として35億円を協調融資する。地域には肉牛と乳牛が合計で約1万頭おり、大量のふんの処理が課題だった。プラントは4月に着工しており、2024年4月の操業開始を目指している。
発電所のプロジェクトは笠岡市の畜産農家7戸と電気設備工事の三和電気土木工事(大阪市)が連携し、干拓地に敷地面積約1万平方メートルの施設を整備。総投資額は45億円余りで、農家が提供する牛ふんを発酵させたガスで発電する。発電規模は1200キロワットで、牛ふんを燃料とする発電施設としては北海道を除き国内最大級という。
生み出した電力は中国電力に売電し、年約4億円の売り上げを見込む。発酵後のふんは堆肥や濃縮液体肥料として農地に還元し、地域資源の循環につなげる。