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仙台市ガス民営化再び白紙 公募1団体のみで条件合わず

仙台市ガス局の民営化について「優先交渉先なし」と発表する郡市長(8日、仙台市役所)

国内最大級の公営ガス事業である仙台市ガス局の民営化が再び白紙に戻った。仙台市が8日、公募していた優先交渉先について「該当なし」と発表した。東北電力東京ガスなどの企業連合1団体が応募していたが、譲渡価格や将来の料金設定など条件面で折り合わなかった。

郡和子市長が8日の記者会見で明らかにした。応募内容を審査する有識者会議が7日に同様の内容を答申していた。市ガス民営化は2010年にもリーマン・ショックによる応募企業の業績不振で破談となった経緯がある。

公募には東北電力、東京ガス、地元商社のカメイ石油資源開発の4社でつくる企業連合が手を挙げていた。同企業連合は現在30万人いる市ガスの利用者が5年後には2万人減るとの悲観的な見通しを示し、譲渡価格も応募条件の下限である400億円にとどまった。

市は将来の価格引き下げやサービスの多様化といった民営化後の計画が曖昧だったことも判断の根拠に挙げた。応募が1団体のみだったことから「結果的に競争原理が働かなかった」(郡市長)という面もあった。

仙台市のガス事業は10年にいったん民営化が白紙となった後、11年の東日本大震災後は被災した設備の復旧や事業収支の改善を優先してきた。17年に就任した郡市長は19年から再度の民営化計画に取り組み、エネルギー事業者間の競争やカーボンニュートラル(脱炭素)を促す潮流を追い風に「今回が最後のチャンス」(市ガス幹部)との思いで進めてきた。

市がめざしてきた22年度の事業譲渡は難しい状況となった。郡市長は「今後も民営化は必要だということは変わらない」として、今回のプロセスを検証した上で再度、譲渡先の公募に取り組む構えをみせた。

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