広島県内9つのJA合併、「JAひろしま」23年4月発足

広島県内の9つのJAが合併する。新組合は「JAひろしま」で、2023年4月に発足する。8日、広島市内で合併契約に調印した。規模拡大で経営基盤の安定や販売力の向上を狙う。県内1つのJAの実現に向けて協議を続けてきたが、4組合が離脱。残る9組合での発足となった。
合併するのはJA佐伯中央(広島県廿日市市)、JA安芸(同海田町)、JA呉(同呉市)などで、新組合は同東広島市に本部を置く。役員人事の内定は秋ごろの見通し。20年度の実績合計で、組合員数は准組合員含めて19万5800人、貯金残高は1兆2906億円と全国有数の規模になる。
合併協議は15年に始まったが、効果を疑問視したJA福山市、JA広島市といった大規模なJAが相次ぎ離脱。残った10組合で協議を続けてきたが、21年9月にはJA広島ゆたか(呉市)も離脱した。
合併協議を主導してきたJA広島中央会の忠末宜伸会長は記者会見で「(契約に至って)ほっとしている。新組合は県北部から島しょ部までカバーするエリアが幅広く、ファーマーズマーケットの品ぞろえも充実できる」と合併の効果を強調。離脱したJAにも引き続き合流を呼びかけていく考えだ。