カメイ、ユーグレナのバイオ燃料を販売 23年春から
地域商社のカメイは7日、ユーグレナが手掛ける次世代バイオ燃料の販売を2023年春から始めると発表した。廃油などから精製したバイオ燃料をユーグレナから調達し、自社設備で混合処置して供給する。
まず宮城県を中心に官公庁や輸送業などへの販売を計画する。同社によると、次世代バイオ燃料の取り扱いは東北地方で初めての事例で、二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指す。
カメイは宮城県塩釜市に保有する塩釜貞山油槽所の改修を始めており、次世代バイオ燃料を軽油と混合ができる仕様に整える。設備の完成が見込まれる23年春ごろからの供給を見込む。
公営バスのほか、輸送業や重機を使う建設業への納入を目指す。ユーグレナが手掛ける次世代バイオ燃料「サステオ」は、使用済みの食用油や藻類由来の油脂から製造するため、従来の石油製品に比べCO2の排出量を抑えられる。
一般的な軽油に比べ割高なものの、環境意識の高い事業者の採用を見込んでいる。サステオは25年の商業化を目標とし、船舶や航空機で試験的な導入が相次いでいる。ユーグレナは26年にもサステオの年間25万キロリットルの商業生産を目指している。カメイは取引先のニーズを踏まえ、東北エリアの他県での販売拡大も検討する。
