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中古EVのバッテリー性能診断 東洋システム、技術開発

バッテリー性能評価の最大手、東洋システム(福島県いわき市)は中古電気自動車(EV)のバッテリー性能を診断する技術を開発した。充電時に電圧などのデータを収集しクラウド上で判定する。2022年10月期中に事業化する。中古EVの買い取り査定向けなどに大きな需要があるとみている。

事業の名称はバッテリー診断プラットフォーム(BLDS、ビルズ)。22年1月から実証実験を始める。

センサーを組み込んだ充電器にEVをつないでデータを収集し、スマホ経由でクラウドに送る。

クラウド上で電圧や電流などの状況を過去に蓄積したデータベースと照合し、バッテリーの劣化状況を算出する。「残存性能80%」などとわかりやすく示すことができる。装置や関連技術を含めて約40の特許を取得した。

実証実験については政府のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金の対象に採択された。

簡易で効率の良いシステムのため中古車ディーラーのほかオークション会社、車の修理工場などで幅広く利用できるとみている。

EVは新車価格の半分がバッテリーといわれるほど電池のウエートが大きい。しかし充電できる容量が低下したり出力が落ちたりする性能の劣化について「これまで正確に測定する技術が十分になかった」(東洋システム)という。

同社はハイブリッド車やEVの新車用バッテリーの品質管理のほか、新しいバッテリーを開発する際に性能を精密に測定する技術に強みを持つ。今回、新品バッテリーの測定技術を応用した。

EVは購入から3年以上たつとガソリン車に比べて大幅に中古の買い取り価格が下がる傾向がある。中古バッテリーの寿命がはっきりしないことが中古EVの流通の足かせと指摘されている。

同社は中古バッテリーの性能評価が定着すれば、中古EVの取引が活発になると予想している。

環境への配慮からEVの車種や販売台数の増加傾向が続いている。同社は中古バッテリーの性能評価を新品の評価と並ぶ事業の柱に育てる方針だ。

(村田和彦)

【東洋システム】 1989年、庄司秀樹現社長が設立。新車の電池の性能の評価でトヨタ自動車をはじめ国内大手自動車の大半と取引がある。いわき市の本社工場のほか愛知県豊田市、滋賀県彦根市に電池の性能評価の拠点を持つ。2021年10月期の売上高は約51億円、当期利益は約4億円になったもようだ。

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