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アレルギー対応の菓子を海外へ 香川の製菓会社

小麦粉や卵、乳製品を使わない菓子の製造・販売を手がける禾(のぎ、香川県さぬき市)が海外展開を強化する。アレルギー対応やグルテンフリーを打ち出すほか、宗教上の理由から食事に制限のある人や、ビーガン(完全菜食主義者)の需要を取り込む。台湾やシンガポールなどアジア市場を開拓する。

禾はアレルギーを持つ人でも安心して食べられるよう、米粉を主原料としたクッキーなどの製造を手掛けている。子供だけでなく大人も楽しめる、素材の味と香りを生かした商品展開を進めてきた。

もともと、海外はアレルギー対応やグルテンフリーの食品に需要があると見込んでいた。2019年には同社として初めての海外市場となる香港に輸出した。その後、新型コロナウイルスの感染拡大により国内の小売店が閉まるなど流通が遮断されたため、新しい市場の開拓が必要となっていた。

日本貿易振興機構(ジェトロ)の商談会などを通じて取引先の開拓を進めている。オンラインのやり取りでは事前に商品を送っておき、味についてフィードバックを受ける。

タイのバイヤーからは商談会で「味がない」と言われたというが、素材そのものの風味はしっかりあると伝えると理解してもらえたという。台湾では菜食が浸透しており、需要があるとみている。既に輸出することが決まっている。

中條淳子社長は「新型コロナによって、うちのような零細企業は海外展開しやすくなった」と話す。オンラインの商談が一般的になる中で、取引につながるかわからないまま現地訪問するコストを削減することができるようになった。

栄養素の多い米ぬかを使用した「ヌカビスケット」(40グラム291円)や、玄米と大豆を合わせた「おとなの玄米ポリッポリ」(60グラム410円)などを現地のバイヤーにPRしていく。販売先は1国あたり1社にしぼることで価格競争を防ぐ。菓子としては高価格帯であることから、アレルギー対応などのコンセプトを適切に伝えることが重要で「理解してもらえる販売パートナーに出会えるかどうかが課題」(中條社長)とみている。

海外展開にあたり、かがわ産業支援財団(高松市)から200万円の補助を受けている。食品安全管理に関する国際的な認証を取得するためのコンサルティング費用に充てる。

禾の2020年12月期売上高は約9000万円。新型コロナの影響で地域経済は大きな影響を受けた。しかしワクチン普及による消費回復と新常態を追い風に、海外などの新市場開拓が進めば、地方中小企業の経営が強化される可能性もある。(桜木浩己)

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