北関東3県の倒産、4月は2件減21件 負債総額は29%増
帝国データバンク水戸支店がまとめた北関東3県の企業倒産集計(法的整理、負債額1000万円以上)によると、4月の倒産件数は前年同月比2件(9%)減の21件だった。一方、負債総額は29%増の39億5200万円。茨城で負債額10億円以上の大型倒産が1件発生したため。

倒産件数は茨城が2件減の6件、栃木が3件減の10件、群馬が3件増の5件だった。業種別では小売りが7件で製造が4件、建設とサービスが各3件と続いた。負債総額でみると栃木が55%減の9億6400万円となる一方、茨城が約3.4倍の20億6600万円、群馬が約3倍の9億2200万円と増えた。
茨城ではスーパーのスーパーマルモ(土浦市)が水戸地裁土浦支部から3月31日付で特別清算開始命令を受けた。帝国データ水戸支店によると負債額は18億7000万円。競争激化で経営環境が悪化し、食品スーパー事業をドラッグストア大手のグループ会社に会社分割で譲渡していた。
新型コロナウイルス関連倒産(法的整理または事業停止、負債額1000万円未満含む)は3県で8件。帝国データ水戸支店は「全体の件数は抑えられた状態が続きそうだが、売り上げが回復せず息切れする中堅企業があり、負債額は増えるのでは」とみている。
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