企業向け気象情報、アプリで手軽に ウェザーニューズ
ちばNewwave

ウェザーニューズは法人向けに店舗がある地域の天気予報など、ニーズに合わせた気象情報をスマートフォンアプリで提供するサービスを始めた。顧客企業の社員はスマホで天候などを簡単に確認でき、災害時の情報も通知される。アプリで配信することで、法人向けサービスの使い勝手を高めた。
気象アプリ「ウェザーニュース」で、法人専用ページや通知機能を備えた「ウェザーニュース for Business」を始めた。社員はアプリをスマホにダウンロードし、ログインすると企業向けにカスタマイズされた気象データを確認できる。
アプリ画面の上部に「My Business」というタブを設け、横にスライドすると法人専用ページを閲覧できる。料金は1人当たり月1078円から。
従来はAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の連携で法人向けにデータを提供していた。社員は専用タブレットや業務用パソコンなどでデータを確認していた。

気象アプリ「ウェザーニュース」は累計3500万ダウンロードで、個人向けに普及している。石橋知博取締役は「企業向けデータをこのアプリで見られたら便利なのに、といった声を多くもらっていた」とし、今回のサービスを導入した。
店舗や工場、学校などの施設管理、客や従業員の防災、事業継続計画(BCP)対策、小売りの発注支援、道路の舗装工事、ドローンの安全運航、家畜の熱中症対策などの利用を見込む。必要なデータのカスタマイズは担当者と相談し、企業や団体などに合わせたページをアプリ上で提供する。
例えば、ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)は先行して全国約230店舗に導入。店舗ごとに天気予報や注意報、避難情報、降雨量などを細かく確認できる。災害時だけでなく、日常的にも強風時に通知が出るようにカスタマイズし、屋外の展示商品や買い物用カートが風で流されたりしないようにしている。
ドローン向けの気象サービスなど、アプリ上で提供する気象データの種類を随時増やしており、今後も企業の要望に合わせてサービスを拡充していく。(桜井芳野)
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