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石川の小林製作所、能美と白山に新工場 DXも加速

板金加工の小林製作所(石川県白山市)は半導体製造装置向け部品の受注増に対応し、石川県能美市と白山市に新工場を設ける。それぞれ2022年夏、24年春ごろに本格稼働する予定で、本社工場を含めた3工場体制での生産能力は従来の2倍になる。本社工場で培ったデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを加速し、業務の効率化につなげる。

能美市の新工場は既存の建物を借り、改装する形で整備を進めている。2階建てで広さは約6000平方メートル。溶接など板金の工程がすでに稼働し、22年夏までに省力化した塗装のプラントを設ける。投資額は約3億円。塗装工程は本社工場で対応しているが、新工場に徐々に移していく。

さらに本社工場の近くにも新工場を計画中だ。すでに土地を確保しており、22年中にも着工する。板金と塗装の両方の工程を設け、本社工場の半分程度の規模を想定している。半導体製造装置向けを中心に製造する。

同社は鉄やステンレスなどの板金加工や塗装を手掛け、機械部品を生産している。少量多品種に対応し、扱う製品は月に2万種類に上るという。小林靖典社長は「DXの力でさばいている」と強調する。

生産や事務の効率化を支えるのが自社で開発した数々のシステムだ。工場内のカメラで生産現場を確認したり、過去の画像から生産履歴が分かったりするシステム、作業者ごとの加工の進捗状況が工場内のモニターで分かる予定管理システムなどだ。

工場長は1日20回以上、加工の状況を確認するため工場内に行っていたが、システム上で確認できるようになったため今ではほとんど現場に行く必要がなくなった。ある製品を担当する作業者が休んだ場合、代わりの従業員が過去の画像をみながら作業できるようにもなった。カメラシステムなどは新工場でも導入していく。

DXの新たな取り組みも始めた。受注が増えて、製作指示書をつくる事務処理が追いつかなくなったことに対応し、受注処理のシステムを改良。同じ製品の注文を自動的にまとめて印刷できるようにし、事務作業を大幅に効率化した。製品を載せた台車が工場内のどこにあるか、リアルタイムで分かるシステムも開発中だ。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で受注が一時落ち込み、21年3月期の売上高は約16億円だった。現在は半導体製造装置向けを中心に受注が伸びており、22年3月期は20億円を上回る見通しという。

(石黒和宏)

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