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酒「黒龍」親会社、福井の食と文化発信拠点 新ブランド

日本酒醸造の黒龍酒造(福井県永平寺町)の持ち株会社、石田屋二左衛門(同)は、福井の食や文化を発信する「ESHIKOTO(えしこと)」プロジェクトを始動する。第1弾として同町内の新拠点で限定酒などを販売する小売店とレストランを17日にオープンする。北陸新幹線の県内延伸開業を控え、地域の文化を創造・発信し、県内外の人が交わる場を築く。

プロジェクトの拠点は九頭竜川の北岸、背後に山が迫る同町下浄法寺地区に設けた。川の流れを見渡せる約10万平方メートルの敷地に、小売店・レストランの入る「酒楽棟」と、スパークリング日本酒8000本を二次発酵するセラーを備える「臥龍(がりゅう)棟」、酒5万本ほどを貯蔵できる長期熟成用の地下蔵などを整備。これまでに約30億円を投じた。

新ブランド名は古語の「良し(えし)」に由来。「良い事」の意味と、後ろから読むと「とこしえ」になることから「永遠に続く」との意味を込めたという。

酒楽棟は延べ床面積約1500平方メートル。小売店は「黒龍」のほか、「ここでしか買えない」(同社)という新ブランドの酒を販売する。スパークリング日本酒、酒かす焼酎と県産梅を使った梅酒や日本酒「永(とこしえ)」をそろえる。黒龍とは別に、新たな挑戦をするブランドと位置づける。

レストラン「acoya(あこや)」は、東京・銀座や福井市で仏料理店を手掛けるアイダプランニング(同市)が運営する。県産食材をふんだんに使い、酒に合う料理や焼き菓子をカジュアルスタイルで提供する。

各棟は県産材をフル活用し、店舗も内装に越前和紙、器や調度品なども福井の伝統工芸品を使う。来場者が食と合わせ福井の文化を体感できるのが特徴だ。施設利用は20歳以上としている。

水野直人社長は新拠点について「酒・食は人々の生活と密接につながり、伝統が生まれてきたし今後も生まれる。この関連を発信し、国内外の人の交流から文化創造や地域活性化につながる場にしたい」と話す。世界からワイン愛好家が集まる仏ブルゴーニュの田舎町などに刺激を受け、10年ほど前から立地選びなど準備してきた。

敷地はまだ3分の2が未利用。北陸新幹線が福井に延伸する2024年春までに宿泊施設の整備も検討している。また、越前そばなどテーマごとにイベントを開催、器なども展示して新たな伝統が生まれるような場づくりも予定する。

石田屋二左衛門は持ち株会社として19年に設立した。「黒龍酒造はものづくりの一部門。『食』のカテゴリーでBtoCの様々な領域を模索し、(グループとして)展開し続けていく」(水野社長)。新施設はその第一歩となる。

(佐藤栄基)

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