円谷運送店、福島・須賀川に新倉庫 24年問題見据え
食品輸送などを手掛ける円谷運送店(福島県須賀川市)は同市に大型倉庫を建設する。大口の荷主のニーズに応え、常温の食品の輸送量を増やす。2024年のトラック運転手の残業規制強化を見据え、関東と北東北の中継点としての機能を拡充する狙いもある。
新倉庫の建築面積は、併設の事務管理棟を含めて約1万平方メートル。23年12月の完成を見込む。福島県郡山市の工業団地内にある倉庫の賃借をやめ、新倉庫に機能を集約する。福島県内や関東などとの間で、農作物、食用油、しょうゆ、酒など常温で扱う商品の輸送を増やす。
物流業界では、トラック運転手の労働時間規制で配送が滞る「2024年問題」が懸念される。長距離トラックの運転手が1日に走行できる距離は縮まるため、同社は福島県で中継輸送のニーズが高まるとみている。
倉庫建設には商工組合中央金庫などが組成した総額13億円のシンジケートローン(協調融資)を活用する。同融資には東邦銀行、須賀川信用金庫(須賀川市)、福島銀行が参加している。
