富山市、再整備の卸売市場の青果施設が完成

富山市は1日、同市が再整備を進めている公設地方卸売市場のうち、野菜や果物を取り扱う「青果棟」が完成し、業務を始めたと発表した。同市場は築50年の建物があるなど老朽化が進み、取扱量が減っている。再整備によって市場での作業効率や流通拠点としての機能向上を図る。

青果棟は鉄骨造りの2階建てで、延べ床面積は約7287平方メートル。セ氏5度と15度の2種類の冷蔵設備を備え、出入り口のシャッターを二重にして鳥などが入らないようにした。今後は包装などの加工設備も導入する予定だ。
以前の建物は荷物を置く場所から冷蔵設備や加工場所が離れており、移動に手間がかかったという。また同日、同市場の関連店舗や事務所が入る施設も供用を開始した。
再整備は卸売市場の規模を半分にして、空いた部分にスーパーやホームセンターなどを誘致する計画だ。取扱高はピーク時の1991年度に500億円だったのが、2021年度は210億円と半分以下になっている。PPP(官民連携)の手法を活用し、民間事業者が施設を建設し、同市は土地を貸して建物の賃料を支払う。
8月には鮮魚などの水産棟や物流棟の工事が始まる。商業施設部分を含めた整備完了は26年3月を予定している。