瀬戸芸のインバウンド「四国周遊創出を」 政投銀が分析
日本政策投資銀行の四国支店は、前回2019年の瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)を訪れたインバウンド(訪日外国人)の動向を分析した。瀬戸芸訪問の前後に四国を周遊するケースが少ないことに着目し、四国や瀬戸内地域の観光のつながりを創出することを提言した。
瀬戸芸の主要な開催地である直島(香川県直島町)を訪れた外国人の動向をビッグデータを用いて分析した。国・地域別の旅行客数では中国・台湾・韓国・香港と東アジアが多く、米国・オーストラリア・フランス・英国が続いた。直島に宿泊する割合は東アジアより欧米豪からの訪問客の方が高かった。
直島以外の訪問先の傾向としては、東アジアからの旅行客は四国各県の主要都市に行く割合が一定程度あった。一方で、欧米豪からの旅行客は直島に向かうフェリーが発着する高松市以外の四国滞在が少ないことが分かった。
政投銀の四国支店は四国周遊を増やすため「四国や瀬戸内というエリアでの広域連携がこれまで以上に重要になる」と分析した。
旅行客の出入国空港は19年時点で高松空港と関西国際空港が過半を占めた。高松空港を発着する国際線は、新型コロナウイルス感染症の影響で現在運休しているが、11月23日に韓国、23年1月19日からは台湾を結ぶ便の運航再開が予定されている。
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