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神奈川西部でワーケーション誘致熱 小田原市や小田急

神奈川県小田原市を中心とした県西地域で、休暇と仕事を兼ねる「ワーケーション」を受け入れる取り組みが官民で広がっている。東京都心部からの適度な距離感を生かし、自治体や企業が受け入れ環境の整備に取り組む。新型コロナウイルスの影響が長期化するなか、働き方の変化を地域活性化に生かす狙いだ。

小田急電鉄は1日、小田原市や地域の事業者の協力を得て「小田原ワーケーション」の実証実験を始め、専用サイトを立ち上げた。市内で体験できるコンテンツやイベント、仕事ができる「ワークプレイス」の情報を集約。5月末まで運用する計画で、1日からイベントの参加申し込み受け付けを始めた。

サイト上では市内18カ所の作業場所の席数などを表示し、凸版印刷が手掛ける混雑情報を通知するサービスを盛り込んだ。3月下旬にはワーケーションを実施するメンバーとの交流会(参加費1000円)、海辺の開放的な環境でのワーケーション、畑でのレモン収穫、バーベキューなどを盛り込んだ催し(同7300円)を実施する予定だ。

隣接する箱根町では、三菱地所が小田急電鉄傘下の小田急箱根ホールディングスと連携して「ワーケーションサイト箱根湯本」を開業した。新型コロナの影響で箱根を訪れる観光客数が低迷しているなか、ワーケーションをキーワードとして小田急グループ沿線に人を呼び込み、地域の消費拡大につなげる。

一方、小田原市内ではオフィス環境の整備などを手掛ける文祥堂(東京・中央)が5月、同市の「旧片浦支所」を改装したワーケーション施設を開業する。2019年に支所を閉鎖した同市から建物を買い取り、宿泊やテレワークの拠点、レンタルオフィスなどとして再生する。

施設は「絶景駅」として知られるJR東海道線根府川駅に近く、相模湾を見下ろす高台に立地する木造2階建ての古い建物。支所閉鎖後に取り壊す予定だったが、事業公募して文祥堂の計画を採択した。同社は「なかなか良い物件に出会えなかった中、たどり着いたのが支所。ご縁のつながった場所なので引き続き愛される場所にしたい」と期待。小田原市側も「完成が楽しみ」(公共施設マネジメント課)としている。

同市はコロナ禍を踏まえたテレワークやワーケーション、企業誘致などを強化。21年には職員が東京都内の企業などにプロモーションを実施するため、渋谷区のシェアオフィス「WeWork」内に専用デスクも設けた。

県西地域は人口減少が顕著で、小田原市の1月時点の人口は18万8025人と直近の10年間で4.8%減少している。一方で「新宿から特急ロマンスカーで最短59分、東京から新幹線で約30分と良好なアクセスに加え、多くの観光コンテンツが集積している」(小田急電鉄)。コロナ禍が一服した後もワーケーションや居住の場として持続するためには、地域の魅力発信や環境整備、支援策を一段と磨き上げる工夫が重要となりそうだ。

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