/

ワークマン、キャンプ用品に挑む 一式そろえ1万円以下

think!多様な観点からニュースを考える

感染リスクの低いレジャーとして人気が高まるキャンプの用品市場に作業服大手のワークマンが本格参入する。アウトドア衣料で磨いた高機能の加工技術を応用し、キャンプ初心者も手が届きやすい水準に価格を抑えた製品を一式そろえた。異業種で後発組だが、独自性で新領域を切り開く。

テントを組み立て、まきを割り、火をおこし、料理する……。「(キャンプをする)自然の中ではみんな職人となる。キャンプ用品に本格参入する」。2月22日に東京都内で開いた新製品発表会で土屋哲雄専務は力を込めた。水をはじく撥水(はっすい)機能の体験コーナーなども設け、テントやタープ、寝袋などキャンプ用品約130点を披露した。

新型コロナウイルスの感染が広がる中で「3密」を避けられるキャンプの人気が高まり、初心者も増えてきた。新規参入も相次ぐ激戦市場への参入となるが、ワークマンの強みはアウトドア衣料の分野で培った高機能性だ。撥水や、高温でも溶けにくい防融のほか、防虫や吸湿など同社商品の機能は多岐にわたる。

これまでも撥水加工の靴や燃えにくい手袋がキャンプ利用者に注目されていた。今回、高機能性を生かしつつ同社製品だけでキャンプに必要な道具一式をそろえられるようにした。キャンプ用品全体で初年度に約40億円の売り上げを見込む。

キャンプ初心者をターゲットに位置づけ、販売価格は抑えた。テント、寝袋、ローチェア、アルミテーブル、ランタンといった製品一式をそろえても1万円かからない。土屋専務は「一番の目標はキャンプのハードルを下げること。気軽に第一歩が踏み出せる」と話す。

ほとんどのキャンプ用品はインターネットで注文を受け付ける。倉庫から配送し、店舗で受け取ってもらう形で限定販売する。ワークマンの標準店舗の面積は330平方メートル程度。テントなど大きめのキャンプ用品を置くスペースは乏しい。

「店舗に商品を置かないので(奇抜な色をした製品などでも)品目数を絞らなくてよい」(土屋専務)利点もある。受け取り拠点を増やすため、都心での出店を増やす。

アパレル業界では円安や原材料高が値上げ要因だが、ワークマンはプライベートブランド(PB)製品の価格を据え置くと宣言した。理由の一つとしてアウトドア衣料に用いるものと同じ素材をキャンプ用品にも使い、より多く仕入れることでより安く調達できるとしている。

企業調査を手がける分析広報研究所(東京・中央)の小島一郎チーフアナリストはワークマンの参入について「ライバルの多いところで低価格を生かして勝負できるかが注目点」とみる。土屋専務は「『機能といえばワークマン』を目指す」とキャンプ市場の攻略に意気込む。

(田原悠太郎)

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
(0/300)
投稿内容をご確認ください
投稿チェック項目誤字脱字がないかご確認ください
投稿チェック項目トラブル防止のため、記事で紹介している企業や人物と個人的つながりや利害関係がある場合はその旨をお書き添えください
投稿チェック項目URLを投稿文中に入力する場合は、URLの末尾にスペースか改行を入れてください
詳細は日経のコメントガイドラインをご参照ください

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン