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群馬・太田、ゴルフ場でバナナ栽培 希少種で特産化狙う

群馬県太田市のゴルフ場「鳳凰(ほうおう)ゴルフ倶楽部」を運営する太田資源開発(同市)がバナナの栽培に乗り出した。「ほうおうバナナ」のブランド名で4月に初めて出荷する予定。同ゴルフ場で提供・販売し、スーパーでの取り扱いも計画する。同市内でのバナナの商業生産は初めてといい、群馬の特産品に育てたい考えだ。

バナナを栽培している「鳳凰ファーム」はゴルフ場の中のコースから少し離れた斜面の下にある。高さ6.5メートルの温室ハウスが3棟つながっており、広さは約1000平方メートル。温室内はセ氏20~30度に保ち、120株のバナナの木を植えている。1株から約200本のバナナが採れる見込み。

品種は「グロス・ミッチェル」で、スーパーなどでよく目にする品種とは異なるという。農産事業部の中神洋二部長によれば「グロス・ミッチェルは糖度が高く、もちもちしていて香りがある。とにかくおいしい」と話す。バナナの他に、パイナップルやコーヒー、パパイアなども栽培している。

バナナは2020年12月に植えた。一般的に15~16カ月で成長するとしており、4月には収穫できそうだ。1年を通じて作る周年収穫で年間出荷量は最大2万5000本を目指す。半分は同ゴルフ場のレストランで提供したり、ハウス前で販売したりする。残り半分はJA(農協)やスーパー向けの予定。販売価格は1本100円程度の方針だ。

太田資源開発は2018年に民事再生法の適用を申請し、砕石や産業廃棄物処分などを手がける祥和コーポレーション(栃木県佐野市)の子会社として再建した。同社の農産事業部が太田資源開発に移管され、ゴルフ場でのバナナ栽培が始まった。

中神部長の最大のこだわりは土作りだ。親会社でリサイクルしたがれきをハウスの土の下に敷き、その上に木質チップや堆肥などを引くことで、水はけのよさを生み出した。親会社のリサイクル品を用いることで、腐葉土などの一般的な土作りと比べて、費用は半分ほどに抑えられたという。

中神部長は「バナナの品質に問題はない。むしろコンクリートにはカルシウムが入っており、微量要素として植物には必要。SDGs(持続可能な開発目標)にもつながる」と話す。産業廃棄物処分業と農業のシナジー効果を生む取り組みとなっている。

中神部長は岡山県産の高級バナナ「もんげーバナナ」や東日本大震災からの復興を掲げる福島県広野町の観光資源としてのバナナ栽培にも関わった。今回、ゴルフ場では従業員にハウス内の水の管理や除草作業で手を借りた。「ゴルフ場の副業として、農業は新たなスタイルになるのではないか」と話す。

同ファームでは販売用でないバナナを15種類ほど育てている。今後は地域の小学生などにハウス見学をしてもらい、バナナを知ってもらう教育の場としても活用する。

(田原悠太郎)

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