トキエア初号機、フランスで引き渡し 11月に新潟到着へ

新潟空港(新潟市)を拠点に2022年度中の初フライトを目指すトキエア(同市)が、欧州の航空機メーカー・ATRから初号機の引き渡しを受けたことが10日、わかった。10月末に仏トゥールーズ・ブラニャック空港を出発し、ギリシャ、エジプト、タイ、フィリピンを経由して11月上旬に新潟空港に到着する見通しだ。
ATRが10日朝(日本時間・10日夕)発表する。トキエアの操縦士と整備士が現地を訪れ、機体の状態を確認した。当面はATRがトゥールーズ空港で管理する。受領したのは、70人乗りターボプロップ機「ATR72-600」1機。ジェット機に比べて環境性能が高く、短い滑走路でも離着陸できる。
トキエアは国土交通省東京航空局に航空運送事業許可(AOC)を11月以降に申請すると9月21日に発表している。許可の取得を前提に、今回引き渡された機材を使い、早ければ年末年始に関係者を乗せた初フライトを目指す。定期便は23年3月下旬以降に札幌丘珠空港(札幌市)と新潟を結ぶ路線に参入する計画だ。
日本を含む国際民間航空機関(ICAO)の加盟国・地域の民間航空機を認識するために1機ごとにつけられる登録記号は「JA01QQ」で、国土交通省航空局へ予約申請している。JAは日本を表し、QQはトキエアを意味する。トキエアのシンボルであるトキの顔をモチーフにした。
トキエアとATRは10年間のグローバルメンテナンス契約を結んだ。トキエアは機材の部品調達や修理サービス、プロペラ翼や着陸ギアの整備などのサービスを受けられる。ATRは、安全安心な運航を整備面で継続的に下支えする。
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