スーダン、クーデターに数万人抗議 軍発砲で3人死亡

【カイロ=共同】軍事クーデターが起きたアフリカ北東部スーダンで30日、軍の権力独占に抗議する大規模なデモがあった。AP通信は、参加者がクーデター以降で最大となる数万人に上ったと伝えた。地元の医師団体によると、軍はデモ隊を排除するために実弾や催涙ガスを使い、首都ハルツーム近郊では発砲を受けた3人が死亡した。
デモは民主化を求める有力な市民団体が呼び掛け、米国や国連は軍に対し、強硬手段を用いないように求めていた。クーデター以降、民主派を中心とした抗議活動が続き、ロイター通信によると、軍との衝突で29日までに少なくとも11人が死亡した。
スーダンを担当する国連のペルテス事務総長特別代表は29日、スーダン軍高官と面会。政治的解決のため、国連が関与を続ける姿勢を強調した。
スーダンでは25日、経済学者のハムドク首相や閣僚らが一斉に拘束され、陸軍出身のブルハン元統治評議会議長が民主化勢力との共同統治の終了を宣言した。