パキスタンのモスクで自爆テロ、28人死亡150人負傷
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【イスラマバード=共同】パキスタン北西部ペシャワルで30日午後、多数の人が集まったモスク(イスラム教礼拝所)で爆発があり、少なくとも28人が死亡、150人が負傷した。パキスタン政府は、爆発を自爆テロと断定。犯行声明は確認されていない。地元メディアが報じた。
治安当局などによると、礼拝が始まってすぐに、前方の列付近で爆発が起きた。建物の天井が崩壊し、複数の人が下敷きになっているとみられる。
現場となった地区には治安当局の建物が複数あり、地区内に入るためには2カ所の検問所を通過する必要があるという。爆発物を持ち込めた経緯は分かっていない。
目撃者は「強烈な爆発があり、付近に煙が立ち込めていた」と話し、死傷者の多くは警察官だったと証言した。
シャリフ首相は事件を強く非難し「国民は団結してテロに立ち向かっている」とコメントした。
ペシャワルでは昨年3月、イスラム教シーア派のモスクで爆発があり、少なくとも56人が死亡。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出していた。
パキスタンでは、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が治安当局を狙ったテロを繰り返している他、ISもシーア派を標的に攻撃を続けている。