核実験場でバレーボール 北朝鮮、掘削活動続く

【ワシントン=共同】米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)は28日、25日に撮影された商業衛星写真に基づき、北朝鮮北東部豊渓里の核実験場で作業員がバレーボールをしていたとの分析を発表した。北朝鮮が2018年5月に爆破した南側坑道で掘削が続いていることも確認されたという。
北朝鮮は17年9月に6回目の核実験を豊渓里で実施し、その数カ月前にもバレーボールをする様子が捕捉されていた。米側に監視されていることを見越して、核実験時期を巡る米政府の判断のかく乱を狙った可能性もある。
CSISは複数の韓国政府筋の話として、北朝鮮は南側坑道に元々あった出入り口の修復作業を当初進めていたが、突然中止して坑道の脇で別の出入り口の掘削作業を始めたとしている。坑道への「近道」をつくろうとしているとみられる。
CSISが画像を分析した結果、坑道近くで4月に新たな建物が建設されたことも分かった。
北朝鮮は18年、非核化に向けた行動を見せるとして南側を含む3本の坑道を爆破し核実験場の完全廃棄を宣言した。だが今年3月以降、坑道の復旧とみられる活動が確認されている。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。
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