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オミクロン型、デルタ超えの懸念 世界に拡散 

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南アフリカなどで見つかった新型コロナウイルスの「オミクロン型」の感染が確認された国・地域が10を超えた。拡散の勢いはデルタ型を超える懸念が強まっている。各国は水際対策を強化し、市中感染につながらないように警戒体制を強化している。これまでの教訓を生かせるか、世界は試練を迎えている。

オミクロン型はアフリカ以外に、ドイツやイタリアなどの欧州諸国やカナダ、オーストラリア、香港でも見つかり、世界的に広がり始めたことが浮き彫りになった。

イスラエル保健省は28日、7人にオミクロン型の感染の疑いがあり、うち3人は最近の海外渡航歴がないと公表した。国内で感染が広がり始めた可能性が指摘されている。

一方、英北部スコットランドのスタージョン行政府首相は29日に記者会見し、グラスゴーなどでオミクロン型の感染者が6人確認されたことを明らかにした。外国への渡航歴のない人もおり、市中感染が起きている可能性があるとの見方を示した。グラスゴーでは10月末から11月13日まで、約200カ国・地域の代表が集まる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開かれていたが、現時点では感染者との関連を示す情報はないという。

コロナの遺伝子解析データに占める変異型の割合では、デルタ型が圧倒的に主流で、足元のオミクロンの割合は1%程度とみられる。しかし、デルタ型は初期に感染が確認された国が少なかったのに比べ、オミクロン型は発見直後から世界に拡散している。

南アフリカではオミクロン型の割合がすでに100%近くに達し、隣国のボツワナでも割合が高まりつつある。

世界保健機関(WHO)によればオミクロン型は11月9日に採取された検体から初めて確認され、26日には最も警戒レベルの高い「懸念される変異型(VOC)」に指定した。

WHOによるVOC指定はオミクロン型で5つ目だ。変異型が見つかると、感染状況を見極めつつ警戒レベルを引き上げるのが一般的で、デルタ型は確認から分類まで約7カ月だった。オミクロン型は1カ月もたたずにVOCに分類された。

現時点では、感染力やワクチンの効果など、不明な点は多い。豪州では29日までに、アフリカ南部からの入国者少なくとも5人にオミクロン型の感染が確認された。2人については「若く、ワクチン接種が完了し無症状」と説明したが、オミクロン型の症状の有無や軽重について断定するのは早すぎるとした。

WHOはオミクロン型について「初期的な証拠に基づけば、過去にコロナに感染した人が再びかかるなど再感染のリスクが増加しているだろう」との見解を示している。

南アフリカの国立伝染病研究所は、ワクチンによる免疫がオミクロン型に対して部分的に効かない可能性があるものの、重症化を抑える効果は高いとの見解を示している。米国のファウチ首席医療顧問も「既存のワクチンで重症化をある程度予防できる可能性が高い」との見方を示した。

ロイター通信によると、米ファイザーと独ビオンテックは必要であれば、約100日で新ワクチンを出荷できる見込みだという。米モデルナも2022年の早い時期に出荷が可能だとの見通しを示した。

重症化リスクなどについて、専門家が評価を急いでいる。南アのワクチン諮問委員会のシューブ委員長は英メディアに、オミクロン型の患者について「確かなことは言えないが、今のところは軽度か中軽度だ」と語った。

イタリア政府の諮問機関、高等保健評議会のロカテッリ会長は、同国メディアに「(オミクロン型は)感染スピードは速いが、重大な症状をもたらすかどうかはまだわからない」と語った。WHOは「初期段階での感染報告は軽症になりがちな若者である大学生のものだった」と重症化リスクを慎重に見極めている。

各国政府は入国制限の拡大などで、水際対策などを強化している。外国人の渡航制限を導入する国や地域が増える見込みだ。米欧ではこれからのクリスマスシーズンに向けて人流が増え、市中感染が起きやすい時期だけに、警戒が強まっている。

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