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21年の自然災害、世界の損失は19兆円超 英団体調査

英キリスト教系慈善団体「クリスチャンエイド(CA)」が27日発表した報告書によると、2021年に世界で発生した自然災害の被害額で上位10件の合計は1703億ドル(約19兆5000億円)に達した。前年比で17%増えた。ハリケーン、洪水などの被害が大きかった。世界経済が直面する気候変動のリスクが一段と深刻になった。

被害が最も大きかったのは8、9月に米国の南部州を襲ったハリケーン「アイダ」で、被害額は650億ドルだった。暴風雨や浸水で多くの家屋が被災し、大規模停電も起きた。

欧州、中国、カナダで生じた大規模な洪水も甚大な被害をもたらした。7月には欧州で濁流が家屋を押し流し、道路を寸断した。中国・河南省では洪水で300人あまりが死亡した。

CAは、保険仲介大手エーオン集計のデータを使い、自然災害による年間の被害額合計が1000億ドルを超したのは11年以降で6度目だと説明する。異常気象が多発する背景には、地球温暖化があると指摘されている。

10、11月の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)では、環境負荷の大きい石炭火力発電の「段階的削減」で各国が合意するなど、利害の異なる各国がある程度、歩み寄った。だが、CAの気候政策責任者、キャット・クレーマー氏は「現状の取り組みでは、世界の安全と繁栄を確実にはできない」と訴える。

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