土砂崩れで死者7人、イタリア南部 政府が非常事態宣言

【パリ=時事】イタリア南部ナポリ沖のイスキア島で26日に発生した土砂崩れで、ナポリ県の高官は27日、7人の死亡が確認され、5人が行方不明になっていると明らかにした。ANSA通信が報じた。伊政府はイスキア島に非常事態を宣言し、救援活動やインフラ復旧などのため、国家緊急事態基金から200万ユーロ(約2億9000万円)を拠出すると決定した。
ANSAによれば、死者の中には生後1カ月に満たない新生児も含まれている。イスキア島は温泉などで有名なリゾート地。地元住民の男性(45)はAFP通信に対し、「山が崩れ、店や車、ホテルが壊滅的な被害を受けた。行方不明になった人々のことを思うと胸が痛む」と話した。
AFPによると、島では200人以上の救助隊が行方不明者の捜索を続け、数百人のボランティアが町の清掃に追われている。
メローニ首相は27日、ツイッターで「私の心は住民に寄り添っている。救助活動に携わる人々に感謝する」と表明した。ANSAによると、メローニ氏は状況が整い次第、島を訪問する予定。