パレスチナで大規模衝突、9人死亡 イスラエル軍が急襲

【エルサレム=共同】イスラエル軍は26日、占領地ヨルダン川西岸北部ジェニンの難民キャンプで過激派「イスラム聖戦」を急襲、過激派側も反撃し銃撃戦となった。パレスチナ通信によると、高齢女性を含むパレスチナ人9人が死亡、20人が負傷した。近年まれに見る大規模な戦闘で、死者は増える可能性がある。
イスラエルでは昨年、対パレスチナ強硬派の極右政党が政権に参加。軍は「対テロ作戦」を強化している。イスラム聖戦も「次の戦闘に向け準備を進める」と対決姿勢を鮮明にしており、治安情勢がさらに悪化しそうだ。
パレスチナ自治政府保健省によると、死亡した9人のうち1人は戦闘に巻き込まれた高齢女性。イスラエル軍は、イスラム聖戦が軍兵士や市民を狙った「テロ」を計画していたと指摘、メンバーを拘束するために作戦を実施したと発表した。
イスラエルメディアによると、軍が地対地ミサイルを使用したとの情報がある。パレスチナ側は軍の無人機を撃墜したという。
自治政府保健省によると、今年に入り西岸ではイスラエル軍の作戦などにより少なくとも29人が死亡、民間人も犠牲になっている。