ドバイ万博の日本館がメディア公開
文化、技術を世界に発信へ

【ドバイ=岐部秀光】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで10月1日に開幕する国際博覧会(万博)の日本館の内覧会が26日開かれ、内部の展示がメディアに公開された。日本政府は文化の独自性や技術力を発信し、2025年の大阪・関西万博につなげたい立場だ。
日本館のテーマは「アイデアの出会い」。新型コロナウイルスの感染拡大をふせぐため、一度に入れる入館者の数を制限して公開する。グループごとに案内者のガイドにしたがって館内のエリアを見てまわる仕組みだ。極微細ミストとプロジェクション技術をつかった幻想的な世界を体感できる。

目玉のひとつとなるのはミニチュア作品を通じて世界のさまざまな課題の解決に関する日本のアイデアを紹介するエリア。UAEの火星探査機打ち上げを支援した日本のロケットや深海探査機の模型が「世界との絆」や「環境・資源」などのテーマと関連付けられて展示される。
日本館の建築はアラベスクと日本の麻の葉文様を組み合わせたデザインで、立体格子は折り紙をイメージしている。
ドバイ万博はコロナ危機の影響で1年遅れの開催となる。中東で万博が開かれるのは初めて。22年3月末までの期間中、2500万人の来訪を見込む。
今も渡航制限が多くの国で敷かれるなか、バーチャルで体験できる仕組みも準備されている。日本館もバーチャルコンテンツを公開する予定だ。
中村富安・ドバイ万博陳列区域日本政府代表は「日本は世界のさまざまなアイデアを取り入れ文化や技術を発展させてきた。日本が世界の課題解決に貢献しているという姿をわかってもらいたい」と話した。大阪・関西万博への参加を呼び掛ける考えを示した。