
「産みたい社会」ですか 国・企業の支援、母の罰どう解消
人口と世界 第5部まとめ読み
(更新)
世界人口が11月に80億人を突破しました。産業革命で急増した人口の伸びは陰りをみせ、今世紀中にピークを迎えると予想されています。世界で少子化が加速する理由は様々ですが、その背景にあるのは、子供を産むか、産まないかという私たち一人ひとりの人生の選択です。
連載企画「人口と世界」の第5部「わたしの選択」では、少子化の背景にある家族や個人の選択を追いました。婚外子割合の高い国で出生率が高くなっているというデータや、子を産んだ女性の所得が減る「母の罰(マザーフッド・ペナルティー)」という現象、一時滞在型の移民の増加や不妊治療の福利厚生制度を充実する企業の動きなどを取り上げました。
「人口と世界」第5部・わたしの選択 記事一覧
■男女1000人アンケート 縮小ニッポン、私たちの本音
日本はなぜ世界を大きく上回るペースで少子化が進んでいるのか――。日本経済新聞社が20~60代の男女1000人に実施したアンケート調査では、家計に余裕がないためと考える人が7割超に上った。若年層が…続きはこちら
日本はなぜ世界を大きく上回るペースで少子化が進んでいるのか――。日本経済新聞社が20~60代の男女1000人に実施したアンケート調査では、家計に余裕がないためと考える人が7割超に上った。若年層が…続きはこちら
(1)「まず結婚」が招く少子化 北欧は婚外子5割、支援平等

デンマークの人口統計では家族の形を37種類に分類する。子供からみた家族形態は夫婦同居・夫の連れ子同居・妻の連れ子同居など多様だ。配偶関係も異性同士の法律婚だけでなく…続きはこちら

(2)出産で収入6割減「母の罰」 育児の担い手、父も社会も

米ニューヨーク市に住むシーラ・フェデルさん(40)は2016年、長男出産を機に大卒後に勤めた職場を辞め、専業主婦になった。18年には長女が産まれ、キャリアの空白はさらに…続きはこちら

(3)「定住しない移民」急増 国は重宝、制度は置き去り

ワーキングホリデーを利用してオーストラリアに住む日本人男性ユキさん(31)は3~6カ月ごとに仕事を転々とする。8月末まで働いていた綿の精製・出荷作業は時給2700円ほ…続きはこちら

(4)社員の生き方を重視、出生率左右 企業経営新たなあり方

小売り世界最大手ウォルマートは今秋、最先端の不妊治療を受けられる新制度を導入した。最大2万ドル(約300万円)を助成し、体外受精などのサービスを利用できるようにし…続きはこちら

(インタビュー1)
伝統的家族主義で人口減少「夫婦別姓や同性婚が風穴に」

――1960年代以降、欧米各国で婚外子の割合が増えました。
「法律婚ではないカップル、いわゆる同棲(どうせい)は、伝統的なキリスト教文化では…続きはこちら
伝統的家族主義で人口減少「夫婦別姓や同性婚が風穴に」

「法律婚ではないカップル、いわゆる同棲(どうせい)は、伝統的なキリスト教文化では…続きはこちら
(インタビュー2)
出産で女性の収入減「改善なら育児にも経済にもプラス」

――子を産んだ女性の所得が減る現象「母の罰(マザーフッド・ペナルティー)」が注目を浴びています。
「新型コロナウイルス禍の影響…続きはこちら
出産で女性の収入減「改善なら育児にも経済にもプラス」

「新型コロナウイルス禍の影響…続きはこちら
(インタビュー3)
日本や南欧「男女不平等な国ほど出生率低い」

――欧州では出生率が伸びている国とそうでない国があります。
「フランスや北欧諸国では第2次世界大戦以前から家族政策に関心が強く、男女平等にも積極的に取り組んで…続きはこちら
日本や南欧「男女不平等な国ほど出生率低い」

「フランスや北欧諸国では第2次世界大戦以前から家族政策に関心が強く、男女平等にも積極的に取り組んで…続きはこちら
パパ2人育児、スウェーデンの日常「家族の形は星の数」

家族のあり方が多様化している。LGBT(性的少数者)当事者がSNS(交流サイト)を通じて直接発信することで、多様な生き方は以前より身近になった。スウェーデン…続きはこちら

(国別編1)
家族分断に苦しむ出稼ぎ移民 人手不足の豪州、帯同容認

オーストラリアで働く配偶者からの送金額が予想より少ない。母国にいる家族とは電話で話さないのに、異性とパブで楽しんでいる写真がSNS(交流サイト)に投稿されている――。…続きはこちら
家族分断に苦しむ出稼ぎ移民 人手不足の豪州、帯同容認

(国別編2)
日本より高出生率デンマーク 多様な家族、養育義務は厳格

家族の多様性を認める国は出生率も高いことが知られている。代表例が北欧のデンマークだ。家族の幅広いあり方を認め、それを支える自由と責任が国の制度として確立している。…続きはこちら
日本より高出生率デンマーク 多様な家族、養育義務は厳格

(国別編3)
「男は仕事、女は家庭」だと給付減 ドイツの少子化対策

出生率の回復には、男女とも柔軟な働き方ができる環境作りが不可欠――。20世紀後半、出生率低下にあえいだ先進国は試行錯誤を経てこの解を導き出した。「男=仕事、女=家庭」とみなす伝統が根強いドイツも、夫婦がライフステージに応じて柔軟…続きはこちら
「男は仕事、女は家庭」だと給付減 ドイツの少子化対策

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)

人類登場から30万年。長く続いてきた人口膨張が、終わりに差しかかっています。経済、社会、軍事などあらゆる面で基盤となった人口とそれを支える出生率が減少。連載企画「人口と世界」では人口減少社会に危機感を抱く世界の国々の動きを取り上げます。第5部「わたしの選択」では、人口減社会の背景にある家庭や個人の人生の選択を描きます。
第1部「成長神話の先に」まとめ読み
第2部「新常識の足音」まとめ読み
第3部「衰退が招く危機」まとめ読み
第4部「下り坂にあらがう」まとめ読み
第5部「わたしの選択」まとめ読み