ロシア、ルーブルで利払い 23日期限のドル建て国債

【ニューヨーク=共同】ロシア財務省は23日、支払期限が23日のドル建て国債の利払い計約2億3500万ドル(約320億円)を自国通貨ルーブルで実施したと発表した。前日にプーチン大統領が署名した大統領令に基づく手続きだとし、「支払い義務は完全に履行された」と説明した。ただ、米欧の金融制裁の影響で、国債保有者が実際に利息を受け取れるかどうかは不透明だ。
これに先立つ22日、ロシア大統領府は、国債のデフォルト(債務不履行)回避策として、外貨建てロシア国債の利払いなどをルーブルで行った場合でも、債務を履行したと見なすとした大統領令にプーチン氏が署名したと発表した。
ロシアは23、24日に相次いで国債利払い期日を迎え、金融制裁の影響で、一定の支払猶予期間後に全面的なデフォルトと見なされる可能性が高まっている。ロシアは制裁のため外国に保有する外貨を動かすことが困難になっている。さらに米財務省が米国でのロシア国債の利息受け取りを許可していた特例措置が5月25日に失効した。
6月1日には世界の大手金融機関でつくるクレジットデリバティブ決定委員会が、国債利払いで延滞利息が支払われなかったとして「支払い不履行」が起きたと認定。少額のため全面的なデフォルトには至っていない。
ロシアは国債について支払う意向も資金もあると主張し、西側がロシアをデフォルトに追い込もうとしていると非難している。

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