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プーチン氏、劣化ウラン弾に「対応」 英国の供与懸念で

ロシアのプーチン大統領が21日、英国が「劣化ウラン弾」をウクライナに供与する計画があるとして「対応せざるを得ない」と警告し、物議を醸している。「核を成分とする兵器を西側諸国が使い始めている」と主張。22日の英メディアによると、英国防省は「(プーチン氏は)核兵器と同じではないと知りながら、故意に偽情報を広めた」と反論した。

英国では最近、ウクライナ向けの主力戦車「チャレンジャー2」用の弾薬に劣化ウランが含まれていることが明らかになった。劣化ウランは比重が大きく、弾薬に用いれば高い貫通力を持つといわれる。英国防省は「核兵器とは関係ない」と説明する一方、米軍が使用したイラクなどで健康被害が指摘された。

プーチン氏はモスクワで中国の習近平国家主席と会談後、共同記者発表の場で「英国の国防担当閣外相はウクライナに戦車だけでなく、劣化ウラン弾も供与すると明らかにしている」と発言。「それが現実となった場合、ロシアはしかるべき対応を取らざるを得なくなる」と述べた。

具体的な対抗措置には触れなかったが、プーチン氏は劣化ウラン弾を「核兵器」とあえて同一視してマイナスのイメージを強調し、ウクライナに対する主力戦車の供与計画を妨害する狙いとみられる。また、これまでと同様、ウクライナ侵攻に絡んで核兵器使用の可能性を示唆し、対立する西側諸国をけん制する思惑もありそうだ。

ロシアのザハロワ外務省情報局長は21日、通信アプリで「(劣化ウラン弾が使われた)旧ユーゴスラビアの二の舞いになる。人命を奪うだけでなく、環境を汚染し、健康被害を引き起こす」と英国を批判した。ラブロフ外相も22日の記者会見で、ウクライナ農業に悪影響が及ぶと問題視した。(時事)

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