ロシア裁判所、反体制派指導者ナワリヌイ氏に懲役9年
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ロシアの裁判所は22日、服役中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏に対し、詐欺や法廷侮辱の罪で新たに懲役9年の判決を下した。ロイター通信などが報じた。2年6月の現在の刑期は大幅に伸びた。
ロシアの検察当局が15日に懲役13年を求刑、ナワリヌイ氏は無罪を主張していた。判決後、同氏の弁護士2人が警察に一時拘束された。同氏の解放を求める米欧からの非難は必至だ。
判決を受け、ナワリヌイ氏は自身のSNS(交流サイト)に「プーチン(大統領)は真実を恐れている。検閲と戦い、ロシアに住む人々に真実を届けることはわたしたちの最優先事項であり続ける」とコメントした。
ナワリヌイ氏はプーチン政権の汚職や腐敗を糾弾してきた。2020年8月にはプーチン政権が毒殺しようとした疑いがある。ドイツから帰国直後の21年1月に拘束された。過去の経済事件に関する執行猶予付き有罪判決を2年6月の実刑に切り替える裁判所の決定が下され、服役中だ。
ロシア軍によるウクライナへの侵攻を受け、ナワリヌイ氏はSNSを通じて反戦デモを呼びかけていた。プーチン政権は、独立系メディアや反体制運動などへの弾圧を強めている。