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女子テニス選手の安否問題 中国、五輪控え収拾急ぐ

中国の著名テニス選手の彭帥さんが中国共産党元幹部との不倫関係を告白したとされる後に安否への懸念が強まっている問題で、来年2月に冬季五輪を開催する中国や関係者が事態収拾を急いでいる。国際オリンピック委員会(IOC)は21日に彭さんの無事を確認したと発表し、中国メディアも本人とされる動画を流した。冬季五輪への影響を避けたい思惑があるとみられる。

IOCによると、バッハ会長は21日に彭さんとのビデオ通話に臨み「北京市内の自宅で、安全かつ元気にしている」との説明を受けたという。IOCは約30分間の会談中にバッハ氏と笑顔で通話する様子を収めた写真を公表し、彭さんが安全な場所にいることを強調した。五輪開催前の来年1月に北京で開かれる夕食会に招待し、彭さんから快諾を得たという。

3度の五輪出場経験があり、テニスで四大大会女子ダブルスで2度優勝した実績もある彭さんは2日、短文投稿サイトの微博(ウェイボ)に共産党最高指導部メンバーだった張高麗元副首相と不倫関係にあったと実名で告白する文章を投稿したとされる。その後に行方がわからなくなっていた。

IOCアスリート委員会は20日、「彼女の状況について非常に憂慮している」との声明を発表した。米国のサキ大統領報道官も19日に「彼女の居場所と安全について中国当局に検証可能な証拠を提供するよう求める」と表明した。

バイデン米政権は新疆ウイグル自治区での人権問題への懸念を募らせており、北京冬季五輪に米政府高官らを派遣しない「外交的ボイコット」を検討していると表明している。彭さんを巡る問題がさらに広がれば、欧州も米国とともにボイコットに傾く可能性もある。

中国当局は危機感を強めているようだ。中国外務省の趙立堅副報道局長は22日の記者会見で、彭さんについて「これは外交問題ではない。彼女は公のイベントに出席した」と述べ、無事を主張した。

中国共産党系メディアの環球時報の胡錫進編集長は彭さんが21日に北京で開いた青少年向けテニス大会決勝戦の開会式に「姿を現した」と英語でツイッターに投稿した。来賓紹介の場面で司会者に名前を呼ばれた彭さんとみられる女性が手を振る様子が映っているが、日時や撮影場所は確認できない。

彭さんと友人らが20日に食事した際に撮影したとする動画も投稿したが、彭さん自身の発言は収められていない。この投稿について、女子テニス協会(WTA)は「この映像だけでは不十分」との見解を示した。(井上航介)

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