ロシア、キーウ郊外に再攻撃 マリウポリ製鉄所「制圧」
ロシア国防省は15日、ウクライナ首都キーウ(キエフ)郊外の軍需工場を巡航ミサイルで攻撃したと発表し、今後もキーウ周辺へのミサイル攻撃を続ける姿勢を示した。南東部マリウポリの製鉄所を制圧したことも明らかにした。ロイター通信などが報じた。

14日には、ロシアの黒海艦隊の旗艦である巡洋艦「モスクワ」が沈没した。ウクライナ側の対艦ミサイル攻撃による火災が原因とされ、キーウへのミサイル攻撃はその報復とウクライナ側の兵器補給に打撃を与えることを狙ったとみられる。
ロシア国防省によると、激戦地の港湾都市マリウポリではロシア軍がイリイチ製鉄所を制圧した。ロシア軍は市街地を分断しながらウクライナ軍を追い詰めており、ウクライナ側は製鉄所の地下にこもって抵抗していた。同市にある別の製鉄所ではなお戦闘が続いているもようだ。
東部ハリコフ州イジューム地方では14日、避難中の民間人が乗ったバスがロシア軍の攻撃を受け、7人が死亡、27人が負傷した。ウクライナ検察当局がSNS(交流サイト)のテレグラムへの投稿で明らかにした。
巡洋艦モスクワの沈没が東部での戦況に与える影響は限定的とみられている。ただ、防衛研究所の長谷川雄之研究員は「ウクライナ軍が制海権や制空権の一部を取り戻せる可能性がある」と指摘する。黒海に面する第3の都市、南部オデッサの防衛もしやすくなるとみる。
モスクワの沈没を巡り、ウクライナ軍は対艦ミサイル「ネプチューン」で攻撃したと主張している。
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