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ウクライナ東部要衝、市民退避焦点 ロシアは「人道回廊」

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【ウィーン=押切智義】ウクライナ東部ルガンスク州の要衝セベロドネツク市で現地時間15日朝、ロシアが主張する「人道回廊」の設定時刻を迎えた。タス通信は同日、親ロ派勢力の話としてウクライナ側が回廊設置を妨害していると伝えた。地元知事によると、同市のアゾト化学工場には約500人の民間人がおり、安全な退避の実現が焦点となっている。

セベロドネツクではロシア軍が市内の大半をすでに支配し、西隣のリシチャンスクとを結ぶ3本の橋すべてを13日までに破壊した。同工場に残るウクライナ兵に投降を要求している。

ウクライナはロシアとの火力の差が苦戦の原因と説明している。マリャル国防次官は14日、米欧に求めた軍事支援のうち、これまで受け取ったのは10%にすぎないと不満を表明した。

米欧などの約50カ国は15日、ベルギーのブリュッセルで対ウクライナ軍事支援会合を開く。新たな重火器支援や引き渡しの迅速化などを協議する見通しだ。米国のオースティン国防長官は現地でウクライナのレズニコフ国防相と会談する。

ロシアが5月に制圧した南東部の港湾都市マリウポリでは、ロシア軍に包囲されるなかウクライナ部隊は大規模製鉄所に立てこもって抗戦を続けた。民間人については、国連が退避を支援した。セベロドネツクでも同様の事態が繰り返される恐れがある。

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日夜のビデオ演説で、ロシア側の砲撃で多くの犠牲が出ているとし、「ウクライナには最新の対ミサイル兵器が必要で、供与の遅れは正当化できない」と米欧などに一段の武器供与を呼びかけた。

一方、ロシアのプーチン大統領は15日、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と電話協議した。中国国営の新華社通信が伝えた。中ロ首脳がやりとりするのはロシアのウクライナ侵攻直後の2月25日以来。

習氏はウクライナ情勢を巡り「各当事者が責任ある方式で適切に解決されるように推進すべきだ」と指摘した。

習氏は、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカの新興5カ国(BRICS)や、中ロが主導する地域協力組織の上海協力機構(SCO)の枠組みを通じて連携を強め「国際秩序とグローバルガバナンスをより正しく合理的な方向に発展させよう」と話した。

プーチン氏は中国と協力を強化し「世界の多極化の推進とより公正で合理的な国際秩序の確立のために建設的な努力をしたい」と語った。

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