WHO、ワクチン混合に注意促す 「データや根拠乏しい」

世界保健機関(WHO)の主任科学者ソミヤ・スワミナサン氏は12日、異なる新型コロナウイルスワクチンを組み合わせて打つ混合接種について「科学的なデータが少なく限定的で、危険な傾向だ」と述べた。そのうえで「データもないし、エビデンス(根拠)もない状況だ」と注意を促した。
欧州では1回目の接種は英アストラゼネカ製、2回目に米ファイザー製などと異なるワクチンを使う異種混合接種の試みが広がっている。変異ウイルスに、現行のワクチンが効きにくいとの懸念があり、免疫を強める狙いがある。
同氏はブースターと呼ばれる3回目の接種についても「科学的な知見に基づけば、(ブースターが)必要だとの証拠はない」と語った。イスラエルでは2回の接種が基本のファイザー製のワクチンを、免疫力の低い人を対象に3回接種する取り組みが始まる。