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ウクライナ南部原発に「災害リスク」 砲撃で1基停止

ロシアが占拠するウクライナ南部ザポロジエ原子力発電所で緊張が高まっている。国際原子力機関(IAEA)によると、砲撃に伴う爆発で配電盤付近に被害が発生し、原子炉1基が稼働を停止した。ロシア、ウクライナ両国は互いに相手側の攻撃だと非難している。南部での攻防が激しくなるなかで、欧州最大級の原発の安全が焦点となっている。

ザポロジエ原発は5、6日に続き11日も砲撃を受けた。国連の安全保障理事会は同日、同原発の安全を協議する会合を開いた。IAEAのグロッシ事務局長もオンラインで参加し、原子炉1基の稼働停止を明らかにした。すぐに大きな危険はないが、「状況はいつ変化してもおかしくない」として、専門家による調査受け入れを呼びかけた。

グロッシ氏は6日の声明で「原子力災害の現実的なリスク」を警告していた。

ウクライナもIAEAや国連に現地調査や原発周辺に非武装地帯を設けるように求めている。ゼレンスキー大統領は11日、原発への攻撃を「テロ国家による最大の犯罪のひとつだ」と非難した。欧州の安全のためにも、原発からのロシア軍の撤退とウクライナによる管理の回復を訴えた。一方、ロシアは調査の受け入れに後ろ向きだ。

米戦争研究所はロシアが原発を「核の盾」に使っていると8日のリポートで指摘した。米欧にウクライナへの軍事支援をためらわせる狙いがあるとの見方も出ている。核関連施設への攻撃が国際法に違反するとの批判にもロシアは取りあってこなかった。

ロシア軍は3月初めにザポロジエ原発を制圧した。ソ連時代に事故が起きた北部チェルノブイリ原発から撤退を余儀なくされた後も、ザポロジエ原発の占拠を続けている。同原発はウクライナ職員がロシアの監視下で稼働。ウクライナ国営エネルゴアトム幹部はロシア兵約500人が同原発に駐留し「基地として利用している」と批判している。

ロシアが同原発から2014年に一方的に併合を宣言した南部クリミア半島への送電を企てている疑いも浮上している。クリミアでは同年以降、ロシアからの電力供給の不足が問題となってきた。

ウクライナメディアによると、エネルゴアトム幹部はロシアが原発への攻撃でウクライナへの送電を断ち、クリミアへの接続を強行しようとしているとの見方を示した。

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