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ロシア、ウクライナ首都攻撃の態勢 ベラルーシ参戦観測

(更新)

【ワルシャワ=久門武史】ロシア軍はウクライナの首都キエフを包囲し、攻撃態勢を整える構えだ。11日には比較的落ち着いていた同国西部でも攻撃を強めた。一方、ウクライナの北の隣国ベラルーシの軍がロシア軍に加勢するとの観測も浮上してきた。

フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相は12日、ロシアのプーチン大統領と電話で協議した。仏大統領府関係者によると、仏独首脳はウクライナでの即時停戦を求めたが、プーチン氏は侵攻を続ける考えを示したという。

ロシア軍は11日、ウクライナ西部のルツク、イワノフランコフスクの空軍基地を爆撃した。避難民が集中するポーランドとの国境まで、ルツクからは100キロメートル程度だ。

11日の米国防総省高官の分析では、キエフ中心部まで、北東からのロシア軍の部隊が約20~30キロメートル、北西からの部隊は約15キロメートルに迫る。東部からも別の部隊がキエフを目指していると報じられる。キエフを囲み、攻撃態勢を整えるもようだ。

激しい戦闘が続いており、英BBCによるとウクライナのゼレンスキー大統領は12日の記者会見で、ロシア侵攻からの17日間でウクライナ兵約1300人が死亡したと述べた。

一方、ウクライナの原子力企業エネルゴアトムによると、ロシア軍に制圧されたウクライナ南部のザポロジエ原発を巡りロシア側は12日、原発の幹部職員らに対して所有権がウクライナ側からロシア国営原子力企業ロスアトムに移ったと説明したという。

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は12日、ザポロジエ原発について所有権はロシア側に移っていないとロシア政府から説明があったと明らかにしており、情報が錯綜(さくそう)している。

ウクライナ側のIAEAへの説明によると、同原発に常時約400人のロシア兵が常駐し、運営の各場面でロシア側との調整が必要になっているという。

ロシア軍が制圧した南部の都市ヘルソンでは、ロシア軍がウクライナからの「独立」を問う住民投票を実施するように地元議員らに働きかけている。米CNNなどが報じた。「民意を得た」と強弁して侵攻を正当化する狙いがある。ロシア側からこれまでのところ住民投票についての言及はない。ロシアは2014年にウクライナ領クリミアを一方的に併合した時も、形式的な住民投票を実施させた経緯がある。

ベラルーシ参戦の可能性も取り沙汰される。ウクライナ空軍は11日、同国領空を出たロシア軍機がベラルーシの村を攻撃したと表明した。ウクライナ側は「ベラルーシ軍を(戦争に)巻き込む狙いだ」と指摘。ウクライナによる攻撃だと「偽装」し、参戦の口実にされる事態を警戒する。

ベラルーシは演習の名目でロシア軍を領内に招き、北方からウクライナに侵攻するルートを提供した。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は2月下旬、米当局者の見方として、ルカシェンコ政権がウクライナへの派兵を準備していると伝えた。

ロシア軍はウクライナ各地を攻撃。同国検察当局によると、12日までに子ども79人が死亡し、学校などの破壊で700万人の子どもが教育機会を奪われた。

ロシアのリャプコフ外務次官は12日、ウクライナに武器を輸送する欧米諸国の車両は攻撃対象になると語った。タス通信が伝えた。米国に対して「多くの国がウクライナに武器を渡すのは、危険な行為というだけでなく、車両が正当な攻撃対象となる」などと警告したという。

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