ベルギー国王、コンゴ支配「深い遺憾」 初訪問

【ブリュッセル=共同】ベルギーのフィリップ国王が7日から旧植民地のコンゴ(旧ザイール)を訪れ、8日の首都キンシャサでの演説でコンゴ支配に「深い遺憾」の意を示した。国王が2013年に即位して以降、コンゴ訪問は今回が初めて。欧州メディアが伝えた。
国王は20年、コンゴのチセケディ大統領への書簡で遺憾の意を初めて表明していた。8日の演説で当時の状況について「正当化できない不平等な関係で、人種差別が顕著だった」と指摘し「それが暴力行為や屈辱をもたらした」と認めた。
元国王レオポルド2世の私領地「コンゴ自由国」時代(1885~1908年)には数々の残虐行為が行われ、天然ゴム採取などのノルマが果たせない住民らへの罰として手首を切断するなどしたとされる。その後もベルギー政府が60年まで植民地経営した。
国王は8日、キンシャサの博物館も訪問。ベルギーの王立中央アフリカ博物館が長年所蔵してきたコンゴの伝統的な仮面を無期限で貸与した。