東京五輪無観客「失望する」「観客は憤慨」 海外報道
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東京五輪・パラリンピックの都内と神奈川、千葉の3県の競技・式典が無観客で開催されると決定したことについて、海外メディアは8日相次ぎ速報で伝えた。英BBCは「楽しみにしていた観客にとって失望するニュースだ」としたうえで「日本のワクチン接種は進んでおらず、インド型(デルタ型)流行への懸念が強くなっている」と無観客開催の背景を分析した。
米国での五輪放映権を持つ米NBC系列のCNBCは「観戦客のいない試合で視聴者を飽きさせないことは難しい」とした。そのうえで、歓声を人工的に放送に取り入れる技術などについて紹介した。ただ「それでも観戦者のいないオリンピックはチケット収入(の見込み)を打ち砕くことになる」と大会収支への影響に言及した。
ロイター通信は「開会する2週間前に観客を入れるかどうかの最終決定がされたことに憤慨している観客は多い」と伝えた。「まず新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による1年延期、イベントの縮小、海外客の受け入れ断念、国内客の上限設定などをへて、無観客の決定は最新の打撃になった」と評した。
2022年2月に北京冬季五輪を開催する中国では、主要メディアが相次ぎ東京大会の無観客見通しを伝えた。