トルコ・シリア地震1カ月、テント生活なお150万人

【ガジアンテプ(トルコ南部)=共同】トルコ・シリア大地震は6日で発生から1カ月。トルコではプレハブを使った仮設住宅の設置場所が209カ所まで拡大し、約4万6千人が入居できた一方、今なお150万人がテント生活を余儀なくされている。被害が甚大な南部ハタイ県では支援に遅れも出ている。政府は復興住宅の建設に力を注ぐが、避難生活の長期化は避けられない状況だ。
死者は両国で計5万2千人を超え、歴史的な大惨事となっている。特にシリア側では支援が十分に行き届かず、国際社会の課題にもなっている。
トルコ政府によると2月6日の地震以来、余震は1万3千回を超えた。アナトリア通信によると、倒壊したか、損傷が激しい建物は22万7千棟以上となった。3月5日には南東部シャンルウルファで損傷していた建物が崩壊し、負傷者が出た。
既に210万人以上が安全な地域に避難しているが、被災地に残っている人も多い。ソイル内相によると、テント生活の150万人のうち、40万人がハタイ県に集中し、トイレとシャワー設備、洗濯機が不足しているという。同県の仮設住宅も62カ所に上る。
犠牲者を出した建物倒壊の責任を追及する捜査も続き、アナトリア通信によると、997人が捜査対象となり、これまでに施工業者ら247人が逮捕された。現地では強度不足や手抜き工事が相次いで発覚している。