ウクライナで大修道院火災 「ユネスコ、ロシア追放を」

ウクライナのメディアによると、東部ドネツク州のスビャトゴルスク大修道院に4日、ロシア軍の砲撃があり、1912年に建てられた木造の僧庵で火災が起きた。ゼレンスキー大統領は同日、通信アプリを通じ、ロシアが歴史的遺産を破壊する「テロ国家」だとして、国連教育科学文化機関(ユネスコ)から追放するよう求めた。
被害を受けたのは、格式の高い大修道院で、モスクワ総主教庁系ウクライナ正教会に属している三つのうちの一つ。創建は中世にさかのぼる。東部ルガンスク州で攻防が続くセベロドネツクの西約90キロにある。
ユネスコの世界遺産には登録されていないが、前線に近いことから、5月から何度も攻撃を受けていた。今月1日には砲弾がさく裂して4人が死亡。ゼレンスキー氏は「大修道院の敷地内に軍事目標がないこと、子供を含む約300人が避難していること」を知りながら、ロシア軍が狙ったと非難した。
ウクライナ最高会議(議会)は5月末、ロシアを排除するようユネスコに要請。当初、今月にロシア中部カザンで開かれる予定だったユネスコ世界遺産委員会の会合は、侵攻を受けて無期限延期となっている。(時事)
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