プーチン氏と交渉「不可能」 ゼレンスキー氏が法令署名
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【ロンドン=小川知世】ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、ロシアのプーチン大統領との停戦に向けた交渉は「不可能」だと明記した法令に署名した。ウクライナに侵攻して東・南部4州の併合を一方的に宣言したプーチン氏に譲歩しない姿勢を明確にした。ロシアのペスコフ大統領報道官はゼレンスキー氏が交渉に応じない限り、侵攻は終わらないと指摘した。
ロイター通信が報じた。ゼレンスキー氏は9月30日に「ロシアと対話する用意があるが(プーチン氏とは)別の大統領とだ」と発言した。正式に法制化することでプーチン政権に徹底抗戦する構えを示した。
ロシアはウクライナに交渉を呼びかけていると主張している。ペスコフ氏は4日、ウクライナの決定について「現大統領(ゼレンスキー氏)が立場を変えるか、未来の大統領がウクライナ国民のために立場を変えるのを待つかだ」と記者団に語った。
2月の侵攻開始当初、ゼレンスキー氏はプーチン氏に対話を求めていた。だが、ロシア軍が撤退した後の首都キーウ(キエフ)近郊で、民間人の遺体が多数見つかった4月以降、両国代表団による対面での直接協議は途絶えている。

2022年2月にロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年になります。戦況や世界各国の動き、マーケット・ビジネスへの影響など、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
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