Facebook、流出の5億人情報が再び閲覧可能に 米報道

米交流サイト大手フェイスブックの利用者5億人以上の個人情報がインターネットで閲覧できる状態になっていたことが4日までに分かった。米ビジネス情報サイトのビジネス・インサイダーが報じた。フェイスブックでは2019年に大規模な情報流出が発覚しており、当時流出した情報が再びネット上にあげられたとみられる。
閲覧可能になったのは米国や日本など106カ国の約5億3300万人の氏名や住所、電話番号など。一部の利用者のメールアドレスも含まれていた。ハッカーが無料で公開したとみられ、なりすましなどの犯罪に悪用される恐れがある。
米メディアによると、フェイスブックの広報担当者は一部の報道機関に電子メールでコメントを送付。これらの個人情報は「19年に(流出が)報告された古いデータだ」と説明した。当時も5億件を超える個人情報が閲覧できる状態になり、同社が削除などの措置を講じたが、ハッカーが再び拡散を図ったとみられる。ただ、同社は日本時間4日午後9時時点でネット上に被害者向けの公式なコメントを発表していない。
大規模な情報流出が再び発覚したことで、IT大手による情報保護対策の限界を指摘する意見が強まりそうだ。サイバーセキュリティー会社ハドソンロックの幹部、アロン・ガル氏は流出した情報を含むデータベースがオンライン上で構築されているとして「プライバシーに大きな影響を及ぼす」とツイッターに投稿。フェイスブックに対応を求めた。