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ブレア氏らが巨額不動産取引 回避地の秘密法人通じ

現旧首脳35人を記載、調査報道連合が新資料入手

ヨルダンのアブドラ国王やブレア元英首相がタックスヘイブン(租税回避地)に設立した秘密法人を使って巨額の不動産を保有するなど、世界の現旧首脳35人が回避地を介した取引に関与していたことが3日、共同通信と朝日新聞が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した新資料に基づく取材で分かった。回避地を巡っては、税逃れや不正資金の秘匿に使われるとして規制強化が求められる中、多くの指導者が政治的に不都合な蓄財を隠すため利用してきた実態が明らかになった。

新資料で租税回避地とのつながりが判明した政治家や政府高官は91カ国・地域の330人以上で、格差是正のための富裕層課税の必要性を主張してきた公人も多い。ICIJは新資料を「パンドラ文書」と名付けた。

ケニアのケニヤッタ大統領やウクライナのゼレンスキー大統領、エクアドルのラソ大統領が税率がゼロか低い回避地を利用した実態も判明。現時点で日本の政治家は見つかっていないが、内閣官房東京五輪・パラリンピック推進本部事務局長だった平田竹男氏が回避地に法人を設立していた。

新資料は、回避地の法人設立や管理を専門とする法律事務所や信託会社など14業者の内部文書。

それによると、アブドラ氏は1995~2017年、租税回避地の英領バージン諸島などに少なくとも36のフロント企業を設立。これらの法人を通じて総額1億600万ドル(約120億円)の14の不動産を米英両国で購入した。うち6件は中東や北アフリカでの政権崩壊につながった民主化運動が拡大した11年以降に購入されており、アブドラ氏は当時、国民に汚職撲滅を約束していた。アブドラ氏の弁護士は「国王はヨルダンの法律上、納税義務はなく不正もない」としている。

ブレア氏と妻は17年、バーレーンの閣僚の家族からバージン諸島の法人を買収。この法人はロンドンの約900万ドルのビルを保有しており、妻の法律事務所も入居していた。ICIJは、回避地を介した株式買収により、ビル取得にかかる40万ドル以上の税金を免れたとしている。ブレア氏は07年の首相退任後、中東和平特使を務めていた。

チェコのバビシュ首相も09年、回避地に設立した法人を通じて2200万ドルを投じ、フランスの大邸宅などを購入。同氏はこれらの海外資産を申告していなかった。

新資料には、英歌手エルトン・ジョンさん、ビートルズ元メンバーのリンゴ・スターさんら著名人による回避地利用の記録も含まれている。

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