新興株前引け ジャスダックが11カ月ぶり高値、マザーズ反落 景気敏感株に買い
7日午前の新興企業向け株式市場で日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前日比22円96銭(0.61%)高い3768円52銭となった。一時は3771円41銭まで上昇し、2020年2月14日以来およそ11カ月ぶりの高値を付けた。米国で上下院を民主党がおさえる見通しとなったことで、大型の経済対策やインフラ投資への期待が高まった。投資家心理が上向き、ハーモニックや東洋合成など新興市場の景気敏感株には買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で429億円、売買高は9157万株。フォーサイドやGMO-FHが買われたほか、2020年12月の既存店売上高が前年同月比で7.2%増えたマクドナルドが上昇した。半面、セリアやイメージワン、セプテニHDは下落した。
東証マザーズ指数は反落した。前引けは前日比2.97ポイント(0.24%)安い1212.26だった。米国では国債増発への懸念も残り、長期金利が上昇基調にある。国内でも金利の低位安定を前提に買いを入れていたマザーズ市場のIT(情報技術)関連銘柄の一角には売りが目立った。
ラクスやSansan、フリーが下落した。一方、そーせいやJTOWERが上昇したほか、12月のPOS(販売時点情報管理)レジの有料プランの導入店舗数が増えたスマレジが買われた。
市場では「景気敏感株や環境関連などのテーマ株と比べると、マザーズ市場に多いIT関連は買いにくいが、投資マインドは依然として上向きだ」(東洋証券の大塚竜太ストラテジスト)との声があった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
関連企業・業界
関連キーワード