東証大引け 続落 業績悪化を警戒、下値では買い
8日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比79円01銭(0.29%)安の2万7606円46銭で終えた。主要企業の決算発表が本格化するなか、業績が悪化したり収益見通しを引き下げたりした銘柄が売りに押され、全体の重荷となった。一方、銀行株や医薬品株の一角が上昇し、相場を支えた。
前日の米ハイテク株高を受け、朝方に日経平均は上昇する場面があった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が7日、米インフレの先行き鈍化にあらためて言及し、米株高を誘った。一方で、外国為替市場で円高・ドル安が進んだことから日本株に買いの勢いは続かず、上値が重くなった。
戻り待ちの売りにも押され、日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。前日に決算を発表し、業績が悪化したソフトバンクグループ(SBG)が大きく下落。収益見通しを下方修正した任天堂も売りが強まった。
午後の日経平均は下げ渋った。「決算を受けて大きく下げた銘柄に、国内投資家から下値を拾う動きが散見された」(国内証券トレーダー)との声が出ていた。好決算の銘柄も買われた。
東証株価指数(TOPIX)は小幅に4日続伸し、0.57ポイント(0.03%)高の1983.97で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆7877億円。売買高は10億9500万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は744、値上がりは993だった。変わらずは99銘柄だった。
シャープが12%安。丸井Gや東レも安い。半面、GSユアサ、協和キリン、第一三共が大幅に上昇した。アドテストや東エレクも上げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕