東証大引け 3日続伸し112円高 原油関連株に買いも上値重く
17日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前日比112円70銭(0.42%)高の2万6659円75銭で終えた。原油高を受けて関連銘柄を物色する動きが活発だった。割安感が意識される銘柄などへの見直し買いも入った。ただ先行き不透明感は根強く、日経平均は下げる場面もあった。
前日のニューヨーク原油先物相場が約2カ月ぶりの高値水準を付けたため、朝方からINPEXやENEOSなどの関連銘柄に買いが入った。資源価格の先高観から三井金や丸紅といった資源関連株の一角にも買いが入り、指数を支えた。
政府が6月からの水際対策の緩和を検討するなか、観光庁は外国人観光客の受け入れ再開に向けた実証事業を5月中にも始めると17日に発表。16日に中国・上海市がロックダウン(都市封鎖)を6月に解除する方針を示したこともあり、「経済活動が正常化に向けて前進する6月を見据え、期待先行の買いが相場を支えた」(国内証券ストラテジスト)との指摘もあった。
もっとも相場の上値は重く、日経平均は下げる場面もあった。米国のインフレ懸念は依然強く、上値追いの勢いは乏しかった。日本時間の17日夜に4月の米小売売上高の発表を控えているのも、持ち高を一方向に傾けにくくした。
東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は前日比3.45ポイント(0.19%)高の1866.71で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆8190億円。売買高は13億2098万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1019、値下がりは760、変わらずは58だった。
郵船や川崎汽が大幅高。日本製鉄や大平金、富士電機やリコーも上げた。半面、アサヒやキリンHDが売られた。静岡銀や千葉銀も安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕