東証大引け 4日続伸し890円高、約2週間ぶり高値 FOMC通過で安心感
17日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に4日続伸し、前日比890円88銭(3.46%)高の2万6652円89銭で終えた。節目の2万6000円台を回復し、3月1日以来およそ2週間ぶりの高値となった。ロシアとウクライナの停戦交渉に対する進展観測や、米金融政策を巡る過度な警戒感の後退で買い安心感が広がった。幅広い銘柄に買い直しが入り、上げ幅は900円を超える場面もあった。
16日のウクライナのゼレンスキー大統領によるビデオ演説を受け、ロシアとの停戦協議が進んでいるとの観測が浮上。16日の米株式相場が上昇し、東京市場でもこのところ下げが目立った銘柄を中心に朝方から買いが先行した。
米連邦準備理事会(FRB)が15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決め、2022年の政策金利見通しを示した。米金融引き締めに対する目先の不透明感が薄れ、短期筋を中心に買い戻しが入った。FOMC後の記者会見で、パウエルFRB議長が強気の景気認識を示したとの見方も支援材料となった。
中国政府による景気対策への期待も引き続き好材料視された。これまでの下落で需給面から見た売り圧力が弱まったとの指摘もあり、日本株には1日を通して断続的な買いが入った。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も4日続伸した。TOPIXは45.76ポイント(2.47%)高の1899.01で終え、2月21日以来の高値となった。
東証1部の売買代金は概算で3兆5544億円。売買高は14億7419万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1872と、全体の約85%を占めた。値下がりは250、変わらずは58だった。
TOTOや日製鋼、ファナック、安川電が大幅に上昇した。ファストリやソフトバンクグループ、東エレクも買われた。一方、JR東日本やバンナムHD、大ガス、丸紅、KDDIが売られた。
きょう東証2部に上場した守谷輸送機は午前に初値(820円)を付け、終値は748円だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕